mapさて面接に窺った。
帝国興信所である。
当時は、大手門に事務所があったのだか、現在は移転している。
今は、新しくなっている。日本調査業協会のあるビルである。
 
"トントン""カチャ"と扉を開いた。
「面接の件でおうかがいしました○○と申します。よろしくお願いします。ご担当者の方いらっしゃいますか。」
 
私は空手をやっていた事もあり、声は大きい方である。会話の声も大きいと妻からしかられるほどだ。
※当時は独身だったが・・・
表にはしなくとも腹の中では相手の挨拶の良し悪しを評価するほど、挨拶にはうるさいほうだ。
 
「ああ、良く来たね。こちらにかけてください。」と年配の相談員と思われる女性に応接室へと通された。
 
「所長をお呼びしますから待っていて下さいね。」
 
「はい。」
 
私は緊張した。初めて探偵を見るからである。初めて見る探偵はいかなる人物であろうかと興味を持ち、興奮もした。
 
"トントン" いよいよである。
 
 
つづく
 
 
by 藤原