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福岡市営地下鉄構内の売店が、不況の煽りからか、売り上げの不振により撤退するところが後を絶たないそうだ。空港線(1号線)と箱崎線(2号線)では計19駅のうち9駅で売店が閉店した。2月に開業した七隈線(3号線)は、客足が伸びず、利益が見込めないことなどから、天神南駅を除いて最初から売店を設置しなかったらしい。その背景にあるのはコンビニなどライバル出現により乗客の減少した。開業当時は、全店黒字だった売店の閉店は地下鉄の厳しい経営環境を象徴しているともいえるだろう。

そもそも、福岡市営地下鉄駅構内の売店は、「福岡市交通事業振興会」が市交通局から土地を借りて運営しているそうで、実際の経営は「西鉄ステーションサービス」に委託し、空港、箱崎両線とも開業当時から全駅で営業開始、振興会には売り上げに応じて歩合制で営業料を支払っているが、当初は全店黒字経営だったそうです。

しかし、駅周辺の開発に伴ってコンビニなどが増加、さらに、空港線、箱崎線とも乗客の減少が続き、売店の売り上げも急降下、昨年の8〜9月に箱崎線の5駅(呉服町、千代県庁口、馬出九大病院前、箱崎宮前、箱崎九大前)が閉店、空港線も、今年7月から4駅(唐人町、大濠公園、祇園、東比恵)が閉店し、いずれも自動販売機が設置されたとのこと。

福岡市交通事業振興会は、売店の経営状況にかかわらず市交通局に土地使用料を払うため、売店からの営業料の減少は財政を圧迫する。福岡市交通事業振興会は「人件費のかからない自販機コーナーへの変更に伴って歩合率を上げたため、振興会の収入は増した」と言っているようだが、自販機コーナーでは飲み物と軽食、たばこしか買えないため、利用客の利便性は減少したかもしれない。

 

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