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60回目を迎えた「長崎原爆の日」の9日、長崎市主催の原爆犠牲者慰霊平和祈念式典が、長崎市松山町の平和公園で行われたそうだ。長崎市の伊藤一長市長は平和宣言で、核抑止力に固執する核保有国、とりわけ米国に対して強い憤りを表明した。日本政府にも米国の「核の傘」からの脱却を求め、「私たちは核兵器廃絶と世界恒久平和に向けて、決してあきらめることなく努力する」と被爆地の決意をあらためて世界に示したそうです。

午前10時40分に始まった式典には、被爆者や全国の遺族をはじめ、10年ぶりとなる米国、韓国、ブラジルの在外被爆者・遺族代表ら約6000人あまりが参列し、この1年間に死亡が確認された被爆者、約2700人の名簿が奉安箱に納められたそうだ。長崎原爆の死没者は計13万7339人で、生存する被爆者の平均年齢は72.5歳となったとのこと。

献花などに続き、原爆が投下された午前11時2分、会場内に「長崎の鐘」が鳴り響き、参列者は1分間の黙とうを行い、犠牲者の冥福を祈った。

日本政府には被爆国として核廃絶への指導的役割を求めるとともに、高齢化する被爆者の支援と在外被爆者の援護を要望し、若い世代に対しては過去の歴史を学び、平和の継承を訴えた。

また、小泉純一郎首相は「平和憲法を順守し、国際社会の先頭に立ち核軍縮・核不拡散を推し進める」とあいさつしたそうです。