福岡市・天神を官民一体で「歩いて楽しい街」にする社会実験の一環として、駐輪場の利用促進を狙ったクーポン事業が１１月１日（１２月２５日まで）から始まるそうだ。警固公園地下の市営駐輪場など３カ所に自転車を止めれば、その日は地区内計５７の協賛店で飲食代の１割引きやドリンク一杯無料などの優待サービスが受けられるそうで、放置自転車が２期連続全国ワーストとなった天神で、商店を巻き込み、これほど大掛かりな駐輪奨励策が試行されるのは初めてだそうだ。
社会実験は、天神地区の企業や団体が集まり、民間主導で街づくりを目指す「Ｗｅ Ｌｏｖｅ 天神協議会（仮称）準備会」が主催するとのこと。
天神地区の違法駐輪数が全国最悪だったのは２００１と２００３年で、福岡市は汚名返上を狙い、本年度は放置自転車撤去を強化するなど、自転車マナー向上を図っているそうだ。
ただし、「対症療法」的な行政手法は効果が限定され負担も大きく、そこで、今回は民間側が迷惑路上駐輪を自発的にやめるよう誘導する施策を検討。クーポン事業を期間限定で導入し、効果を探ることにしたそうだ。
対象駐輪場は「市営駐輪場」（１５０２台）、「きらめき通り駐輪場」（１０７１台）、「ソラリアターミナル駐輪場」（４８０台）自転車を止め、スタンプカードをもらって日付スタンプを押してもらえば、手続きは完了。協賛店でカードを見せれば、優待サービスが受けられるとのことだ。
ラーメンの替え玉一杯をサービス（博多一風堂）、アルコールを除くドリンクの２割引き（ＣＡＦＦＥ ＯＴＴＯ・Ｐｉｕ）、映画を見たら市営駐輪場の１回利用券贈呈（ソラリアシネマ）―など優待は店によってさまざまで、カードは１日に何店でも利用できるそうだ。
クーポン事業には、快適な天神の街づくりを目指す九州大学の学生やＯＢのグループも協力し、スタッフが期間中、周知ポスターや協賛店の一覧チラシを配り、駐輪場利用を勧めるとのこと。
問い合わせは同準備会事務局＝０９２‐７３４１‐２０７
