この2月は、警察庁が音頭をとる振り込め詐欺撲滅強化月間とのことで、振り込め詐欺関連のニュースをよく耳にする。警察による取り締まり強化が功を奏してか、2009年1月の被害額は前年度同月に比べて12億円減となり過去最少額となった旨の報道もあった。

1月の振り込め詐欺の被害総額は約9億8400万円(前年同期比12億円減)で、過去最少だったことが10日、警察庁のまとめで分かった。統計を取り始めた04年7月以降、月間の被害総額が10億円を下回ったのは初めて。(中略)

(2009年2月11日 毎日新聞東京朝刊)

同記事よれば今年2月の認知件数は810件。その内訳は次の通りである。

  • オレオレ詐欺342件(5億9700万円)
  • 架空請求詐欺223件(2億2900万円)
  • 融資保証金詐欺200件(1億2600万円)
  • 還付金詐欺45件(3200万円)
(毎日.jp)

なお、警察庁の統計資料によると、上記振り込め詐欺およびその諸類型の定義は次の通りとなっている。

振り込め詐欺
いわゆる「オレオレ詐欺(恐喝)」事件、「架空請求詐欺(恐喝)」事件、「融資保証金詐欺」事件及び「還付金等詐欺」事件を総称したもの
オレオレ詐欺
電話を利用して親族、警察官、弁護士等を装い交通事故示談金等を名目に、現金を預貯金口座(以下「口座」という。)に振り込ませるなどの方法によりだまし取る詐欺事件及びそれと同種の手段・方法による恐喝事件
架空請求詐欺
郵便、インターネット等を利用して不特定多数の者に対し、架空の事実を口実とした料金を請求する文書等を送付するなどして、現金を口座に振り込ませるなどの方法によりだまし取る詐欺事件及びそれと同種の手段・方法による恐喝事件
融資保証金詐欺
実際には融資しないにもかかわらず、融資する旨の文書等を送付するなどして、融資を申し込んできた者に対し、保証金等を名目に現金を口座に振り込ませるなどの方法によりだまし取る詐欺事件
還付金詐欺
税金還付等に必要な手続きを装って被害者にATMを操作させ、口座間送金により財産上の不法の利益を得る電子計算機使用詐欺又は詐欺事件

出典:「振り込め詐欺(恐喝)」の認知・検挙状況等について(平成21年1月)[pdfファイル,警察庁]

上記のような振り込め詐欺の諸類型のうち融資保証金詐欺等についてはその被害は急増しているとの報道もあり、予断を許さない情勢であるようだ。

実際、防犯情報メールでもたびたびその類の詐欺事件が通知されており、より狡猾で手の込んだ手法が用いられるようになってきているとも言える。上記の警察庁統計は、振り込め詐欺の(数値上の)現状を知る格好の手がかりになる。

はなし変わって中国では・・・(笑)。

「<振り込め詐欺>メール送信先は警察官、あっさり御用?上海市」(中国ニュース通信社 Record China)

009年2月13日、人民日報(電子版)は、携帯電話を拾った男がそこに登録されていたメールアドレスに詐欺メールを送信した事件を報じた。男にとって不運だったのは、携帯電話の持ち主もメールの送信先もすべて警察官だったことである。(以下略)

余談だが、この Record Chinaの会社案内ページを眺めていて「推薦者」の一人の名前に目がとまった。
寺脇研氏。文部科学省の元高官。「ゆとり教育」を推進していた人物。
寺脇氏、たしか安倍政権期に「ゆとり教育」が糾弾されて文科省を石もて追われたと報ぜられていたことが記憶に残っているが、現在の肩書きを見ると日本映画映像文化振興センター副理事長・京都造形芸術大学芸術学部教授とある。

「石もて追われ」てもそれなりの地位に就けるのであるなぁと感心半分・・・。

平川記